早めに就寝中のムスコが、寝室になったリビングから、隣の部屋にいる私を呼ぶ。
「ねぇ、そこ、しめてよ。まぶしいよ」
ムスコが部屋の奥で眠ればいいじゃないかと返すと、ぷうっとむくれて、
「だって、もう(今寝ようとした)ここにあたまをつけてしまったんだよ?」と頭を置き直して、いたずらっぽくにんまり。
ムスメは部活も楽しくなってきたようで、分かっちゃいたけど勉強は二の次。
グループ通話なんて文明の利器で、みんなとバカ話をしながら、勉強わかんないって笑ってる。
できればもう少し、購入した教材分くらいは努力して欲しいんだけどなぁ。
相方は、すっかりはまれるゲームにご執心。
いつものことだけど、腰を痛めて朝起きないのはダメだからね。
わしはこの生き辛い海を、なんとなーくぷかーっと浮かびながら、次は何をしたいのかなと自問自答する。
ときどき、きみと話す。
動き回るのも億劫なくらいのぐったりした湿度の夜に。
清冽な空気に目を見開きたいはずなのに、まぶたもろくに上がらない朝の光に。
明日もきっと、みんな忙しいだろうから、
ほんの少しだけ、話を聞きたいとせがむ、そんな寄る辺のないただのひとりごと。